今日は元日なので、ほとんどのお店、博物館はお休み。とはいえホテルでじっとしているわけにもいかないので、10時頃に街の中心地(SENTRUM)へバスで向かうことにしました。ところが、バス停で待つこと40分。一向にバスが来る気配がありません。人も全然通らないし。もしかしたら今日は公共交通機関もお休みかもしれないと思い、バスを諦めて徒歩でホテルの周りをぶらついてみることにしました。

10分くらい歩くとバスターミナルに停車しているバスを発見!行き先は街の中心と反対の島へ向かうバスでした。一瞬そのバスに乗ってあてもない小旅行をしようかと思ったけど、帰ってこられない気もしたので止めました。そうこうしているうちに体がすっかり冷えきってきたので、一旦ホテルに戻ると、なんとロビーに貼ってあるバスの時刻表に元日はバスは午前中お休みとしっかり書いてありました。来るはずもないバスを僕達は待ち続けっちゃったのね。

北緯70度でのリフティング

午後のバスは12時45分に来るというので、再びバス停に行くと、何故かさっき来た時は無かったサッカーボールが置き去りになっていました。ほとんど人通りのないところで、ほんの1時間ちょっとの間に誰が忘れたんだろう、と不思議に思いつつもとりあえずリフティング開始。地面が凍っていたので、最初はやりづらかったけど、たぶんリスボンでのリフティングよりは長く続きました。そうこうしているうちにバスが時間通りにやってきました。乗客は僕達2人だけ。太陽は登らないし、人気は少ないし、静かというかさみしいというか・・・。
元日なので、街にはノルウェー国旗がたくさん掲げられていたけど、先月26日のスマトラ沖大地震の津波の犠牲者を偲んで、どの国旗も半旗になっていました。

北極教会がお出迎え

SENTRUMに着いた僕達は、街を徘徊してみるも、やはりどこのお店も閉まっている。そこで、昨日から気になっていたトロムソ橋の対岸に見える北極教会まで歩いてみることにしました。橋は1キロくらいの長さで、僕達の他にも地元の人が2、3人渡っていました。
橋の上では風がものすごく強く、ちょっと恐かったけど、無事渡り終えると橋のふもとに北極教会が待っていてくれました。もちろん教会の中には入れなかったけど、有名なステンドグラスは外から見ただけでも綺麗なものでした。なんでもこのステンドグラスはヨーロッパ最大級だそうです。・・・最大ではなく、最大「級」というのが微妙な表現ですが。
教会のふもとに「MIX」という小さなコンビニが開いていて、今日開いているお店を見たのはここが初めてだったので、なんだかとても嬉しくなりました。MIXで買った暖かいコーヒーで一服して、帰りはバスで橋を渡って、街の中心地に戻りました。
街の中心地に戻っても、まるで真夜中のようで、街全体が眠っているようだったので、コンビニでホットドッグを買ってホテルに戻りました。北欧のコンビニのホットドッグとかピザってホントに美味しい。パンもお店で焼いているし。

体のわりには足が細いのよ。

今晩は農場で馬ゾリ&ディナーというオプショナルツアーに参加することにしました。19時頃農場のおばさんが迎えに来てくれて、車で30分くらいのHOLMESLETTA農場へ。途中、トロムソ島に縦横無尽に張り巡らされたトンネルを通っていきました。
バスでは通らない道だったので、島にトンネルがこんなに何本も通っていることを初めて知りました。農場のおばさん曰く、トロムソはトンネルが多いので、
「チーズのような島」と呼ばれているそうです。トンネルには駐車場とか交差点までありました。ただ、トンネルの壁は日本のようにきちんと舗装されているわけではなく、岩がむき出しになっていました。
ノルウェーにはトロールという(見た目は気持ち悪いのですが)妖精のような生き物が森にすんでいるという伝説がありますが、トロールは太陽にあたると岩になってしまうそうで、このトンネルの岩はみんなトロールでできているということです。そういうことなら舗装しちゃったら可哀想ですね。
農場には4頭の馬と2頭の羊と数羽の鶏がいました。なかでも羊がまるまるとしてホントに可愛かったです。納屋で羊や馬と遊んでいると、さっきのおばさんが空にオーロラが出ていると教えてくれました。外に飛び出ると昨日よりもかなり大きいオーロラがちょうど頭の上に出ていました。
しかし残念ながら、急いでデジカメで撮ろうと思ったら、あっと言う間に薄くなって、消えてしまいました。この農場はスカンディックホテルよりも周りに灯りが無いので、オーロラ鑑賞には適している感じです。その後も農場ではオーロラが現われたり消えたリを繰り返していたのですが、はっきりとした形にはなりませんでした。
肝心の馬ゾリは農場のおばさんが馬と一緒に走っていて、車で来た道をチョロチョロっと走るだけで、正直期待外れでした。テントでのディナーは羊のスープ。ここの農場で育った羊だということなので、さっきの可愛い羊の仲間かと思うとちょっと辛い・・・なんてウソ。おいしくいただいてしまいました。
食事中におばさんが
「よくSNOWBOARDを投げて遊ぶ」
と話して、一体全体どういうことかと不思議に思っていると、一緒に参加していたイタリアの女性が
「私も昨日それをして遊んだ」
と言うじゃないですか!一体どんな遊びなんだろうと思いましたが、僕の英語力では聞きただすことも出来ずにその場は悶々としてました。しばらくすると、農場の一家がテントにかわるがわるやってきて、自家製ワインをもてなしてくれたりしました。ただ、小学生くらいの男の子2人は、とてもシャイでお母さんの後ろに隠れて挨拶も出来ない状態でした。これくらいの年の男の子ってどこの国でも同じなんですね。しかしシャイとはいえ外国の人に興奮しているのも事実のようで、付かず離れずの距離で僕達の後をついてくるので、振り返って男の子を追っかけると、2人はもう大喜び。
男の子達は笑いながら逃げた後、物陰から雪玉を投げてきました。ノルウェーVS日本の雪合戦の開戦です!僕達夫婦も大人気なく、懸命に応戦しましたが、彼等のほうが熟練の腕前で的確に狙ってきます。異国の地で童心に帰って遊んでいると、ふと気がつきました。
さっきのおばさんは「SNOWBOARD」ではなく「SNOWBALL」と言ったんだ!あーなるほど。僕だって、ボードは投げないけど、ボールなら投げるよ。現に今投げてるし。そんなことを考えているとおばさんがやってきて終戦が訪れました。

大きなオーロラ出現

結局さっきみんなに挨拶出来なかった男の子達もペコリとお辞儀をしてノルウェー語で「GOD JUL!」(メリークリスマス!)
と挨拶してくれました。新年あけてもメリークリスマスというのは違和感があったけど、ほんのわずかな時間だけど、ノルウェーに友達が出来たみたいで、楽しかったです。23時頃ホテルに帰ると昨日に引き続き、オーロラが現われました。しかも昨日より大きい!揺らめいてる!ほとんど空全体を覆う大きなオーロラ・・・雪の上に寝転んでオーロラを見つめてると上も下も分からなくなるような不思議な気分になりました。

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