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本の感想

シリーズ第3弾執筆中らしい

2006年2月1日。ダン・ブラウン著「天使と悪魔」の感想

ダヴィンチ・コードの主人公、「ロバート・ラングドン教授」シリーズの第1作「天使と悪魔」上下巻を読んだ。基本的な展開はダヴィンチ・コードに似ていて(正確にはダヴィンチ・コードが天使と悪魔に似ているんだけど)、ローマ版ダヴィンチ・コードあるいはベルニーニ・コードとも言える。
上下巻合わせて600ページ以上のボリュームなんだけど、これまたダヴィンチ・コード同様に物語はたった1日の中で起こった出来事を描いてる。ものすごいスピード感で話が展開するから何日も経ってるような錯覚をするけど、振り返ってみるとああ一晩の出来事だったのか、って感じ。どっちが面白い?って何人かに聞かれたけど、甲乙つけ難いなあ。でもついこないだローマに行ったばっかりだから、ローマの情景が頭に思い浮かんでくるという点で天使と悪魔のほうが楽しめたかも。
とにかく一度読みはじめたら止まらない。こういう本を「徹夜本」というらしい。僕は10日くらいかかったけど。しかもただ猛烈なスピードで読み流しちゃうような軽い話ではなく、科学対宗教という大きなテーマについても考えさせられる。物語の途中のカメルレンゴのスピーチは非常に感心させられるものだった。科学技術がどんなに進歩したとしてもそれを正しくつかいこなせるかどうかは人間の倫理観にかかってるんだなと、改めて。そんなことも考えさせられながらもどんどん話は進んでいくわけだ。まあ、ともあれ読んでください。
ところでダヴィンチコードと比べても全く遜色なく、こんなに面白いのにしかも1作目なのに、ダヴィンチ・コードよりも売れてないのはなんでだろう?多分発売のタイミングとか宣伝とかレオナルド・ダヴィンチあるいはモナリザの人気だとか物語の面白さとは関係ない要素が売れるかどうかを大きく左右するんだな、悲しいことですが。タイトルも「天使と悪魔」ってなんかベタベタだもんな。もちろん原題が「ANGELS&DAMONS」じゃー意訳しようもないけど。

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