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思ったこと

道行く人の格言

通りすがりの人の会話が断片的に聞こえてきて、ちょっと気になることがある。前後の脈絡が分からないから、とんでもなくとんちんかんに聞こえたりして。今日はそんな会話がよく耳に飛び込んできたのでここに記す。
格言1
「夏と言えば焼き鳥だろ」
場所:会社のビルのエレベーターにて
発言者と聞き手:30代後半のサラリーマン男性が同僚らしき人に向かって言い放った格言。
とっさに「いや、全然そう思わねえ」ってつっこみたくなった。そもそも焼き鳥に季節性なんかあるのか?あるとすれば冬じゃないのか。夏といえば海とかスイカとかならわかるけども・・・。単に焼き鳥好きの人なのか養鶏協会会員なのか知らんけど、半年後には「冬と言えば焼き鳥だろ」って言ってるはず。
格言2
「若干引いてんじゃねーよ!バシッ(ビンタ)」
場所:東西線飯田橋駅改札にて
発言者と聞き手:20歳前後の女性が同世代の彼氏らしき人に向かって言い放った格言。
白昼堂々と痴話ゲンカでビンタをかますだけでも衝撃的なのに、そのキレ方が微妙で僕の心にひっかかった。ビンタってことは相当怒ってるわけだけども、怒りの対象がよく飲み込めない。普通こういうシチュエーションだとビンタの前にくるセリフは
「開き直ってんじゃねーよ!バシッ(ビンタ)」とか
「なんとか言えよ!バシッ(ビンタ)」だと思うけど、この女性は彼氏が若干引いたことにキレてる。ドン引きだったわけじゃなくてちょっと引いただけでもNGだった。つまり彼氏には少しの躊躇も許されない状況だったわけだ。即座に全面肯定しなきゃいけなかった彼女の問いかけって何だろう。真っ先に思い浮かぶのは
「出来ちゃった。私、産みたい」
だけども、真っ昼間の地下鉄の改札でこんな爆弾を投下するだろうか?いずれにしろ即座に全面肯定しないとビンタされるような話を立ち話で済ませちゃう彼女に問題がある気がした。
格言3
「今日は比較的涼しいですね」
場所:銀座線車両内にて
発言者と聞き手:60歳前後の有閑マダムが同類のマダムに向かって言い放った格言。
おそらくその瞬間、電車内の人達全員が耳を疑ったはず。一体何と比較して涼しいんだ?赤道直下のアフリカかい?相対的だろうが絶対的だろうが、今日ははっきりと暑いです。猛暑。 それとも1度刻みで気温を感じることが出来て、昨日は33度だったのに今日は32度だから涼しいとか、そういうことをおっしゃてるんでしょうか。
残念だったのは、この発言直後に下車してしまったため、聞き手のマダムの反応を見れなかったことだ。はっきりと全否定してくれただろうか。多分オバサマ達の世界は村社会だから、こういうとんでもマダムの強権発言には逆らえないんだろうな。
「そうですねえ、私も上着を持ってこようかどうか悩んだんですよ」とかなんとか。
人の数だけドラマがあるけれども、たった一言で僕の心をグッと掴んだこの人達は、お近づきになれたら僕の生活に新鮮な刺激を与えてくれそうだ。刺激が強すぎて反発必至だけども。

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