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TVの感想 水曜どうでしょう

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

極楽とんぼの山本圭一の不祥事で放送延期になってた「東京タワー  オカンとボクと、時々、オトン」がやっとこさ昨日放送された。
原作を読んだときは何回も泣いちゃって電車の中では読むのをやめたほどだったけど、残念ながらドラマはラストでちょっとホロリときただけだった。
漫画とか小説の活字作品を映画やテレビドラマに映像化する時は、どうしても物語をはしょったり、わかりやすく脚色を加えたりすることが多い。そのアレンジの時に物語のどこにポイントを置くのかが重要だと思うけど、どうにもその焦点が俺のツボと違ったみたい。
色んな人に好かれるオカンの人柄をもっと表現して欲しかったし、何より「彼女」と「東京タワー」に重点置き過ぎなんじゃないか?彼女役を演じた広末涼子には罪はないけど、あんなにビッグネームだと存在感ありすぎ。オカンとボクと時々オトンというよりもオカンとボクとヒロスエって感じだった。彼女が東京タワーに勤務してるっていうのもあざといなあ。
彼女の存在が際立てば際立つ程、ボクのオカンに対する思いが「マザコン」で片付けられちゃう気がする。確かに原作を読んだ時も強烈な「マザコン」を感じたけど、その時は「正しいマザコン」って思えた。けれどもオカンと彼女を天秤にかけるとちょっと冬彦さん的な「キモいマザコン」を感じちゃう。彼女とくっついたり別れたりする理由はオカンとは無関係であるべきだったと思う。それを補うかのようにラストシーンでは原作にないアレンジが加えられてるけど、これも余計だわあ。オカンとボクの関係がぼやけるよう。
注目の大泉洋はかなりグッド。どうしても水曜どうでしょうのイメージがこびりついてるから、今にも冗談言い出しそうな雰囲気は拭いきれなかったけど、なんとなくリリー・フランキーに見えなくもなかったし。かなり贔屓目で見てるかもしれないけどね。
来年の春には映画にもなるらしいけど、主役がオダギリジョーっていうのはいかがなものか。配役って格好良すぎたらダメってこともあるでしょ?それでも楽しみにしちゃうけどね。それほど原作が素晴らしかった。
原作を読まずに昨日のドラマを見て泣けた人はもちろんのこと、東京タワーって思ったより泣けねえなって思っちゃった人は是非原作を読んでほしい。ドラマの10倍は泣ける。

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