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長渕剛

長渕剛NEWアルバムCome on Stand up!

長渕剛のNEWアルバムCome on Stand up!を買いました。
ここ数年の長渕は筋肉が増えるのと反比例して角がとれてきたというか、優しいおじさんになってきた。一人称が「俺」じゃなくて「僕」になったり、二人称は「貴様」や「てめえ」から「あなた」になったりするわけ。
この変化については賛否両論だと思うけど、昔からのファンはちょっと違和感あるんじゃないでしょうか。それでも今回のアルバムに「神風特攻隊」なんていう過激なタイトルもあるから、芯は変わってないと思うけどね。
思えば僕が長渕を好きになったのは親子ゲームというドラマだった。長渕はラーメン屋の亭主でコミカルな感じだった。
そこから長渕は様々な変遷をたどる。
ラーメン屋(親子ゲーム、親子ジグザグ)→ヤクザ(とんぼ、オルゴール)→宗教系(ウォータームーン、アルバムCaptain of the Shipあたり)→現在の格闘系オヤジ
ラーメン屋の頃は多分30代前半のはず。つまり今の僕と同い年くらいだ。そこからこんなにもスタイルが変わっていったと思うとなかなかすごいね。サラリーマンの僕なんて今までほとんどスタイルなんて変わってないし、これからも変わらんだろう。
新しい自分を取り入れつつも、芯は失わない。なかなかできるもんじゃないね。これだけ長い間活動してるとラーメン屋の長渕が好きなファンも入れば、ヤクザ長渕キックの虜もいるでしょう。長渕の変化についていけないファンもいるかもしれないけど、とりあえず僕はもうちょっと食らいついていこう。ちなみに僕はSTAY DREAM、ライセンス、昭和あたりがベストですね。

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本の感想

バッテリー6

ついに最終巻。読み出したら止まらなくて1週間ちょっとで全部読み切った。で、読み終わった今、正直ちょっとガッカリ。恐れていたことが現実になっちゃった。読んでる最中はホントに面白かった。次の展開が気になったし、理屈で語れない思春期の少年の気持ちを感じられて良かった。ただ物語が終わってしまうとあまりにも中途半端で投げ出した感じが否めない。最後の終わり方は良くあるパターンで僕は大嫌いだけども、百歩譲ってこの終わり方は良いとしよう。でも豪の気持ちの変化だとかオトムライが野球部を辞めた展西や緑川達とどんな話し合いをしたのかとか、瑞垣の家にきた門脇は何の話をしたのかとかもうちょっと描いて欲しいところがたくさんあった。思春期の登場人物達が自分の気持ちを上手く言葉に出来ない様はよく伝わってきたけど、著者が伝えたいこともきちんと文章に出来てなかった気がする。実際あとがきでも不完全燃焼みたいなこと書いてるし。
とはいえそれは物語がここで終わってしまったから思うことであって、6巻は6巻でかなり良かった。
いつでも相手なんか関係ないという態度の巧に、海音寺は対戦する相手のことを理解して怖れた上で戦うように教える。それは言葉では上手く伝わらずに、ある方法で教えるんだけど、そうすることによって巧は人と対峙して勝負することを学ぶ。相手を意識して強く勝ちたいという気持ちを持たなければ勝負に勝てないことを横手二中のと再試合寸前に学んだ巧。
試合に向かう直前に弟の青波にかけた
「おまえは?」
という言葉にはホントに感動した。頭の中は自分と野球のことばかりだった巧がはっきりと変わったことを表す強烈な一言だった。こんなに短くて何の変哲もないただの問いかけなのに、感動しちゃうふかーい意味を持っているんです。
これだけ読んでもさっぱり分からないと思うけど、1巻からずーっと読んでいくと必ずここで泣けます。
生まれつきの才能や卓越した技術だけでは勝てない。そこに相手を理解し、敬い、怖れる気持ちが加わってこそ勝負に勝てる。そういうことです。去年のドイツワールドカップのメンバーにドーハ組の熱い気持ちが加わっていれば最強の日本代表だったってことです。・・あ、野球のお話でしたね。なんでもサッカーで例えてすんません。

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本の感想

バッテリー5

いよいよ物語はクライマックスへ突き進む。
スランプを抜け出しつつある巧と豪のバッテリーはたどたどしくも次のステージに登ろうとしていく。横手二中の天才スラッガー門脇も原田へのリベンジに燃えてる。
そんな主役のバッテリーvsスラッガーの影に隠れてチームをまとめていく瑞垣と海音寺の苦悩も5巻のメインテーマになってる。
世の中に天才なんてほんの一握りしかいないわけで、実際に物事を動かして行くのは瑞垣や海音寺のような冷静に状況判断ができて策略を立てられる人。職人肌の天才だけじゃなんにも出来ない。ただこの冷静な人達を熱く突き動かしたのは、やっぱり巧なんだよね。巧本人はクールなのに彼の存在が周りの人間を夢中にさせていく。どんどん巻き込んでいく。巧自身は人にかまってほしくないのに、その思いとは反対に人を惹きつけていく。
そういう巧も5巻になるとだんだん変化が表れはじめる。自分をへりくだったり、話相手に「悪かったな」なんていう言葉を口にするように。まあ、それくらい普通の人から見ればごくごくあたりまえのことなんだけど、巧みにしてみれば大きな変化だ。一般的にはこれを成長というんだろうけど、巧のような天才肌のピッチャーにとってこういう変化は一概に良い影響とは言えない気がするのでやっぱり変化という言葉がしっくりくる。
この変化が巧のピッチングやバッテリーにどんな影響を及ぼすのか?そして門脇には勝てるのか?全ては最終巻に持ち越しです。お楽しみに。

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水曜どうでしょう

ヨーロッパ20カ国完全制覇放送決定

北海道では既に2007年1月17日から放送された水曜どうでしょうの2006年新作ヨーロッパ20カ国完全制覇がようやく東京でも放送されることになりましたー。パチパチパチ。
なんとTVKでもMXでもテレ玉でもなくテレビ朝日!(ただし関東ローカル。全国放送ではない)
しかも4週分と5週分をまとめて2回に分けて一挙に放送するらしい。
日程は6月24日深夜と7月1日深夜。お見逃しなくー。って自分が忘れないようにしないと。
東京は日本で一番どころか世界でもトップクラスのエンターテイメントの最先端を走ってるのに、水曜どうでしょうだけはかなり遅れてるね。今回の新作放送は北海道は仕方ないとしてもその他の地方と比べてもかなり遅かった。じらされた分楽しむぜい!

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本の感想

バッテリー4

4巻はスランプ編。とある出来事から巧と豪のバッテリーがスランプに陥るって話。スランプって言葉は単に不調という意味だけじゃなくて、その道を極めた人が陥る不調というニュアンスを感じるけど、まさにそれ。小学校を卒業したばかりの二人だけども、もはや部活の枠を超えて野球道ともいえるくらいストイック。失投とか敗戦とかの次元じゃないんです。これをスランプというんですねえ。
とりあえず光は見えてきたけどもその後の展開は5巻へ持ち越し。果たしてあと2冊で物語はしっかり完結するのか?かなり心配になってきた。投げっ放しにしてあとは読者のご想像にお任せしますなんてのは嫌だぞ。
文中でイイ台詞があったのでメモ。
野球部顧問オトムライのお言葉
「ガキにはガキにしかできんことがある。そしてな、大人にしかできんこともあるんじゃ。覚えとくんだな」
ハイ、よく覚えておきます。物事を知ってしまうと躊躇して出来ないこともあるし、物事を知らないと出来ないこともあるってことだな。突っ走る力を持ち続けたいもんです。STAY GOLD!!(by Stevie Wonder)
巻末のオマケには巧の三歳の頃を描いた書き下ろし短編が収録されてる。タクミ・ライジングあるいはバッテリーエピソード1。巧がいかにしてベースボールマシーンと化したのかが明らかになるのかと楽しみだったんだけども、巧は三歳で既に普通じゃなかったみたい。初めてボールを握った瞬間から野球の神様に見初められたらしい。巧を野球の申し子にしたエピソードは特になし。ちょっとガッカリ。生まれながらにしてダースベイダーだったてな具合。

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本の感想

バッテリー3

3巻は早かった。1日で読みました。
ダヴィンチコードばりに次の展開が気になった。
3巻のテーマは一言で言えば野球への想いの強さ。
下手な奴も上手い奴もいるけど肝心なのは、どれだけ野球好きなのよってこと。登場人物達の真っ直ぐな想いが気持ち良い。
しかも中学生なだけに相手の気持ちや周りの状況を考える余裕がないところが、さらに想いを力強くしてる。
学校の事情とか、あんたの教育論とか全然関係ない!俺は野球がやりたいだけ!みたいなのがすごく良いね。実際にこんな後輩が下についたらムカついてしょうがないと思うけど、所詮他人事ですから。校長先生や監督が攻められるのはスカっとしますわ。大人になると必要以上に周りを気にしちゃうからね、時には相手がどう思うかなんて気にせずに言いたいこと言ったら良いんです。
で、こういう野球大好きな奴らが集まればさぞかし良いチームになるんだろうって思うんだけど、チームワークを全く感じないのが痛い。
著者のあさのあつこさんはお涙ちょうだいな友情物語にしたくないっていう意図が強いようで、チームメイトを支え合うっていう場面がほとんどない。プロ野球チームならそれで良いんだろうけど、少年野球でこんな心境になるんかね。
ともあれあと3冊で物語がどう展開するのか楽しみ。

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水曜どうでしょう

水曜どうでしょうDVD第8弾「激闘!西表島」

水曜どうでしょうDVD第8弾「激闘!西表島」をようやく全部観た。今回のDVDは2005年に放送された最近の企画で西表島を舞台にした釣り対決(釣りだけじゃないけど)。
水曜どうでしょうはヤラセなしの徹底的なドキュメンタリーが売り。サイコロの旅だって編集でどうにでもなるのに出た目は頑に守る。だからこそ計画が失敗に終わることも多い。オーロラ観測だってジャングルのヒョウ探しだって全然見つけられずに終わる。NHKのドキュメンタリーだったらあり得ないけど、そこがまた面白かったりするわけで。
ところが今回はちょっと違う。ヤシガニだの巨大ウナギだの大物をガンガン捕まえる。いつも失敗ばかりのリアリズムに徹してるから、大物を捕まえた時は自分が捕まえたみたいに驚いたわ。
もちろん企画内容だけじゃなくてトークも冴えてる。ロビンソン小屋の親父も最高だった。だけども北海道ローカルの枠を超えて全国的な人気番組になったから国内の企画はこういう離島くらいでしか出来なくなっちゃったのはちょっと悲しい。もうサイコロとかカントリーサインは無理だろうねえ。
特典映像のどうでしょう祭のどうでミー賞も必見。名セリフ部門には面白いというより感心した。「シカでした。」とか「腹を割って話そう」とか「それ魅力!」とかなんの変哲もないセリフが強烈なインパクトを持っていて、そのセリフだけで企画を思い出せる。改めて水曜どうでしょうの凄さを思い知った。
僕は「相手取る」ってセリフが好き。あれはセリフって言わないか。
名企画部門もあるんだけど、最高傑作と聞いていた氷上わかさぎ釣り対決はかなり下のほうだった。まだ見てない名企画も多い。あと5年は楽しめるな。

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本の感想

バッテリー2

2巻を読み終わって、ようやくバッテリーが映画化されたことに納得できた。
1巻はあまりに序章すぎてなんにも始まなかったから、読み終わった後に、え?それで?みたいな感じだったけど、ようやく2巻にして物語が「承」の段階に入った。
で、ひじょーに面白い。
1巻ではひたすらむかつくだけだった主人公の巧も人間味を感じさせて、感情移入出来るようになる。敵だった天津飯やベジータが味方になったみたいな感じ。
巧は過剰な自信家であるのと同時に絶対に自分を曲げない。歩み寄ることもしない。当然敵が多いわけだけども、それでも何故か巧に惹かれる人もいる。強烈な個性をぶつけると、好かれるか嫌われるかどちらか両極端なことになる。
巧のように周りにどう思われるかなんて気にせずにありのままの自分を貫くのは、不器用な生き方だし社会人としてはありえないわけだけども、やっぱりうらやましいと思ったね。思いやりをなくしちゃいけないけど、自分の信念を曲げて生きるのもせつない。
それにしても著者のあさのあつこさんはこの本を書いた時には既に40歳を超えてたはずだけど、よくもまあこんなに丁寧に思春期の少年を描けるもんだと感心する。
サラリーマンとはいえ、僕も巧の生き方を少しは見習っていかなくては。明日から上司に楯つきます。お客さんの要望を無下に断っていきます。・・・そういうことじゃないね。すんません。
そういえば、1巻を読んだ時は小学生が巧にあこがれないことを祈るって書いたのに不思議なもんだ(笑)

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本の感想

バッテリー

公開中の映画版の評判がずいぶん良いようなので読んでみました。
あさのあつこ著「バッテリー」
中学入学を控えた野球少年達の児童文学なんだけど、単純なスポ根小説になっちゃってないのがイイ。
主人公の巧は才能豊かなピッチャーで自信家でとにかく冷静。12歳と思えないくらい冷めていて、大抵の読者は巧よりも弟の青波に好感を持つはず。弟の青波は人の気持ちを汲むことができる優しい子で、ちょっと変わったモノの見方をする。性格が正反対な兄弟は鉄コン筋クリート(松本大洋のマンガ)のクロとシロみたいな感じ。
1巻はまだ序章という感じなので、なんとも評価しがたいけどとりあえず先が気になったから、シリーズものの1巻としては合格なんじゃないでしょうかね。
これを読んだ小学生が巧みたいになりたい!って思わないことを願いますが。

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映画の感想

シティ・オブ・ゴッド

シティ・オブ・ゴッド(CIDADE DE DEUS)は60,70年代のリオデジャネイロのスラム街の物語。そのスラム街は北斗の拳のモデルになってるんじゃないかと思えるくらいの無法地帯っぷり。マジで日本に生まれて良かったと思いました。
このスラム街で育った主人公がジャーナリストになるサクセスストーリーが映画の柱(のはず)。
だけども主人公よりも周りのギャングののほうが圧倒的に存在感がある。
平和な日本で育ったら絶対に理解出来ない世界が地球の裏側にはあるんですよ。彼らとは仮に言葉が通じても絶対に分かり合えないでしょう。特にリトル・ゼってギャングはネイティブ極悪。生まれながらにして家族がいなくて、幼い頃から年上のチンピラとつるんで殺人もへっちゃら。それでも彼が街を完全に掌握すると表面上は平和が訪れる。善人であれ悪人であれ圧倒的な権力者があらわれるとバランスが保たれるらしい。ただしそのバランスが少しでも崩れると平和な街は加速度的に地獄へと化していく。偽物の平和はもろい。
ギャングの過激なバイオレンスシーンの連続だけど、色彩鮮やかな映像とリズミカルな音楽がとってもクールな映画に仕上げてる。ちょっと間違うと悲壮感ただようくらーい映画になっちゃうけど、コミカルなユーモアもあってかなり面白い。
一番驚きなのはこの北斗の拳みたいな映画が実話だってこと!
今までブラジルといえばサッカーときれいなビーチしかイメージなかったけど、貧困と闘ってるんだよね。そこから這い上がる手段がサッカーなんだとすれば日本人がかなうわけがないな。