カテゴリー
本の感想

バッテリー2

あさのあつこ著「バッテリー2」の感想

2巻を読み終わって、ようやくバッテリーが映画化されたことに納得できた。
1巻はあまりに序章すぎてなんにも始まなかったから、読み終わった後に、え?それで?みたいな感じだったけど、ようやく2巻にして物語が「承」の段階に入った。
で、ひじょーに面白い。
1巻ではひたすらむかつくだけだった主人公の巧も人間味を感じさせて、感情移入出来るようになる。敵だった天津飯やベジータが味方になったみたいな感じ。
巧は過剰な自信家であるのと同時に絶対に自分を曲げない。歩み寄ることもしない。当然敵が多いわけだけども、それでも何故か巧に惹かれる人もいる。強烈な個性をぶつけると、好かれるか嫌われるかどちらか両極端なことになる。
巧のように周りにどう思われるかなんて気にせずにありのままの自分を貫くのは、不器用な生き方だし社会人としてはありえないわけだけども、やっぱりうらやましいと思ったね。思いやりをなくしちゃいけないけど、自分の信念を曲げて生きるのもせつない。
それにしても著者のあさのあつこさんはこの本を書いた時には既に40歳を超えてたはずだけど、よくもまあこんなに丁寧に思春期の少年を描けるもんだと感心する。
サラリーマンとはいえ、僕も巧の生き方を少しは見習っていかなくては。明日から上司に楯つきます。お客さんの要望を無下に断っていきます。・・・そういうことじゃないね。すんません。
そういえば、1巻を読んだ時は小学生が巧にあこがれないことを祈るって書いたのに不思議なもんだ(笑)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です