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本の感想

ハンニバル(上)

トマス・ハリス著「ハンニバル(上)」の感想。

ハンニバル(上)読了。まだ上巻だから読了はおかしいか。
映画は見たことあったけど、会社の貸し出し文庫に置いてあったので読んでみました。ハンニバル・レクターシリーズ3作目。前2作ではレクター博士は脇役にすぎなかったけど、予想外(?)に人気者になったので、満を持して堂々の主役として登場。そのタイトルもずばり「ハンニバル」ときた。
ところがハンニバルさんなかなか出てこない。クラリス・スターリングばっかり。でようやく半分過ぎたあたりでハンニバル・レクター登場。ところが最初は世を忍ぶ仮の姿フェル博士として登場する。フェル博士は知識も教養も兼ね備えたとっても紳士なお人。怪物とか殺人鬼とは対局にある高貴な雰囲気を持っていて、学者さん達相手に講演すれば拍手喝采が起こっちゃうくらい。
この知的なところがレクター博士の人気の所以なわけだ。ルパン3世が愉快な人柄で愛されるようにレクター博士はその紳士っぷりで人々を魅了する。
もちろんその紳士的なふるまいは、ハンニバルの凶暴な一面を際立たせるための演出でもあるわけで。上巻の残り数十ページでの変貌ぶりが凄まじい。パッツィ(ハンニバルを追う刑事)に正体を見破られると紳士(フェル博士)から一瞬にして悪魔(ハンニバル)に変身。その殺戮シーンは読んでて気持ち悪くなります。
映画より全然凄いです。でも映画ももう一度観たくなりました。下巻楽しみ。

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