全人類に告ぐ!これだけは見ておけ!SF映画トップ10!

サイエンス・フィクション。つまり科学的な創作話のジャンルです。科学の創作話といっても本当は発見してないSTAP細胞を「STAP細胞はあります!」と言い張る類いの創作話じゃありません。ドラえもんのひみつ道具もSFというよりはもはやファンタジー。タイムマシンぐらいであればSFと言えましょう。ということで非常に判定がシビアな世界をお楽しみください。

10位
ブレードランナー


監督:リドリー・スコット

出演:ハリソン・フォード/ルトガー・ハウアー/ショーン・ヤング

好きなSFは?と聞かれたらこれを出せば間違い無し!

フィリップ・K・ディック原作の映画化作品第1弾です。

え、何ですって?フィリップ・K・ディックをご存じない?そうですか。でも心配無用。僕もこのSF映画ランキングを作るためにあれこれ調べてようやく知ったのです。

とはいえ、どうやらSFを語るならフィリップ・K・ディックは外せないようなので、名前くらいは覚えておきましょう。フィリップ・K・ディックはアメリカのSF作家で、彼の作品はたくさん映画化されています。マイノリティ・リポート、トータル・リコールなどの有名な作品も彼の小説が原作なのです。ブレードランナーはそんな数あるフィリップ・K・ディック原作の映画化作品の第1弾目なんですね。

正直、僕はあんまり好きな映画ではないけど、この映画がその後の数多くの作品に影響を与えた偉大な作品であることは間違いないです。SF映画を観ていると、ああブレードランナーがベースだなーって思うことがしばしばあります。なので、人からどんなSFが好きか?って聞かれたら、まずはブレードランナーって答えるようにしましょう。ホントはスターウォーズのほうがダントツ好きだったとしても、ちょっとかっこつけて、ブレードランナーです。

そう答えると、ちょっと知ってる人は、ああフィリップ・K・ディック原作のアレだね、などときり返してくる可能性があります。そこまでいくとおそらく次の質問は「原作読んだ?」です。

そうきても慌てないで下さい。原作なんて読んでなくても良いんです。あなたはSFオタクになる必要なんてないんです。でも大人の最低限のマナーとしてこう答えるようにしましょう。

「ああ、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」でしょ。読んでないんだけど、読んだの?映画とどっちが面白かった?」

これで及第点です。おそらく相手の答えはこうです。

「・・うん、まあ俺も読んでないんだけどね。」

万が一、相手が原作を読んでいる場合は勝ち誇った顔をされて若干屈辱を感じるかもしれませんが、その時は素直に白旗を上げて原作と映画の違いなどを聞いてフムフムなるほどと相づちを適当にうっておけばいいのです。

9位
her/世界でひとつの彼女

Windowsやアンドロイド相手に失恋する未来を想像できますか?

テレフォンセックスについて考えてみました。ビジュアル無し、接触無しの何が楽しいのかと思ってたけど、相手と直接会ってないから自分を解放できるんでしょうね。だから例えば、猫の死骸で首を絞められながらするのが好きというとんでもない性癖を持っている人にとったらテレフォンセックスは最高のツールなんでしょうなあ。

何の話だよ?例えの性癖は一体なんなんだと思いますよね。いや、この映画のお話なんです。わたくし、テレフォンセックスについて興味もございませんし、とんでもない性癖があるわけでもありません。テレフォンセックスの映画なのか?と尋ねられたら、誤解を恐れず「そうだ」と答えます。そんな映画が果たしてSFなんでしょうか?これもギリギリですが「そうだ」と答えます。それで結局この映画は面白いのか?と聞かれれば「微妙だ」と答えるでしょう。

8位
インターステラー

ちょっと大人なアルマゲドン!

管理職になった時の研修で、「あまりにも高すぎる目標設定はモチベーションを低下させる」と教わりました。ま、教わるまでもなく何となく分かっていたことだったけど、非常に共感出来ますね。僕が所属していた高校の弱小サッカー部の目標は地区予選を勝ち抜いて都大会に出ることでした。もし監督が、都大会に出るか出ないかでもがいている僕らに 「目標は全国制覇」と言ったらシラケたと思うんですよね。まあ、若いんだからそれくらい夢や希望を持てよと言うかもしれないけど、たいていの人はそんなもんだと思います。稀に小さい頃からとてつもなく高い目標設定をして、それをかなえる人がいます。それがイチローとか本田圭佑とかそういう類いの人です。この映画はそのイチローや本田圭佑を遥かに凌ぐハートの強さを持った奴らの物語です。

人類を救う為にほんのわずかな可能性にかけてとてつもないチャレンジをします。目の前のハードルを越えたって、その先にもっと高いハードルがいっぱい待ち受けている ので、走り出すモチベーションが消え失せるような悪条件が揃ってます。もちろん映画だからちゃんと走り出しますけどね。 大事なのはとにかく目の前のハードルに集中するってことなんだなって思いました。

オクラの収穫を心配していた農家(元パイロットではあるけど)が人類のために頑張るという基本路線は、鉱夫が地球を救うアルマゲドンとほぼ同じですが、相対性理論とかワームホールだとか宇宙用語がふんだんに使われているのでアルマゲドンよりかなり大人な味付けになってます。

7位
インセプション

お願いだからコマよ倒れて!

我らが渡辺謙があのレオ様と共演!などという下世話なことはどうでも良いのです。なんと言ってもラストシーンですよ。インセプションを見たことがある仲間 とラストシーンについて大いに語りましょう。結局どっちだったのみたいな話で盛り上がろうじゃありませんか。いやー、今ここで僕の見解を書いてしまいたいくらいなんだけど、さすがにオチを書いちゃうネタバレはマナー違反を通り越して暴力だと思うのでやめておきます。

この映画は、夢から覚めたらまだ夢だったみたいな、夢と現実がごっちゃになっちゃいそうなお話なんですが、誰しも一度くらいは自分の人生ってながーい夢なんじゃないか?ハイスクール!奇面組(知らない若者はwiki参照のこと)の夢オチみたいなことになってるなじゃないか?って考えたことがあるはず。

実際のところはどうなんでしょうねー。思いっきり人生を駆け抜けたら最後に分かるんでしょうね。

・・・って、インセプションがほとんど関係なくなっちゃいましたね。もうそれくらいオチについて話せないなら、何も語れなくなっちゃうような映画なんです。ともあれ面白いです。

6位
バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2

バック・トゥ・ザ・フューチャーの未来はもはや過去!

シリーズものはたいてい1作目が一番良いもんです。ジョーズしかり、エイリアンしかり。でもバック・トゥ・ザ・フューチャーに限っては2作目が一番です。何故なら舞台が未来だからです。ワクワクするドラえもんの道具の一歩手前みたいな道具がいっぱい出てきます。空飛ぶスケボーとか3Dの広告とかにワクワクしたもんです。それと技術の進歩だけじゃなくて、「ポケットを外にたらす」という流行まで描いているのも良いですね。ファッションの流行ってその時代でなければバカバカしいものばかりということがよく分かります。

当時、こんな未来が早く来ないかなーなんて思ってたもんですが、なんとこのデロリアン(タイムマシーン)がたどり着いた未来の世界は2015年10月21日なのです。去年のことじゃないですか!現実は全然まだまだ 映画の世界に追いついてないですね。このペースだと22世紀にドラえもんは無理そうだなあ。

5位
ゼロ・グラビティ


監督:アルフォンソ・キュアロン

出演:サンドラ・ブロック/ジョージ・クルーニー/エド・ハリス

日々是重力様に感謝!

一生のうちで一番たくさんすることってなんですか?ま、禅問答するつもりは無いので手っ取り早く言ってしまうと呼吸です。1回の呼吸で5秒かかるとして1分で12回。人生80年なら80年×365日×24時間×60分×12回=約5億回!僕たち人間は、80年生きたかったら5億回も空気のお世話にならなきゃいけないんです。水にも食べ物にも家族にも友達にも感謝して生きなきゃいけないけど、何と言っても空気がなけりゃ始まらないわけです。

あたり前すぎて考えたこと無かったけど、この映画を観て空気様ありがとうございますって思いましたねー。もうずーっと息苦しいんですよ。寒くて、苦しくて、孤独で・・・。なんで宇宙なんかに来ちゃったのって感じ。その空気様が地球におられる理由を知ってますか?なんと空気様にも重さがあって重力に引っ張られてるから宇宙に逃げていかないんですね。要するに重力が空気様を捕まえてくれていると。ということは感謝すべきは重力様なわけじゃないですか。だからタイトルが「Gravity(原題)」なんです。邦題のゼロ・グラビティ(無重力)じゃダメなんですよ。この映画のタイトルはGravityが正解だと思いましたね。

4位
エイリアン


監督:リドリー・スコット

出演:シガニー・ウィーバー/トム・スケリット/ベロニカ・カートライト

H・R・ギーガーの最高傑作!

割と築浅のマンションに住んでるつもりでしたが、先日ついにかなりラージサイズのゴキブリが出現してしまいました。わずか数センチの昆虫に大騒ぎしたわけですが、ゴキブリってなんであんなに不気味で恐ろしいんでしょうか。見ようによってはカブトムシとそんなに変わらないのに。ということでゴキブリのホラーポイントを考えてみました。

まず質感。テカテカというかギトギトというか、生き物なのに皮膚がメタル感を醸し出してるところがホラーですね。

次に動き。素早く追っ手の裏をかくような逃走経路を選んであっという間にもの影に隠れてしまいます。要するになかなか捕捉出来ないわけです。

最後はやっぱり生命力じゃないでしょうか。凄いスピードで逃げるヤツらをようやく新聞紙でひっぱたけたと思ってもとヤツらは一発じゃ死なない。内臓が飛び出ても生きてます。なんでも頭を切り落としても1ヶ月くらい生き延びるとか。おっそろしい。いずれのポイントもカブトムシには無いものですね。でも、カブトムシは持ってなくてもエイリアンは全部持ってます。テカテカベトベトメタルチックで速くて死なない。しかもゴキブリと違って人間に敵意剥き出し。ゴキブリは逃げるだけですが、エイリアンは襲ってきます。こわー。

こんな怖いクリーチャーを生み出したのはH・R・ギーガーというデザイナー。ヘヴィメタ系のジャケットデザインも手がけます。学生の頃に好きだったハードコアバンドのSUB ZEROもデモテープのジャケットにH・R・ギーガーのイラストを使ってました。デモテープなので、オフィシャルにライセンスされてるものか知りませんが。ギーガーの絵はどれもこれも不気味なものばかりです。エイリアンはそんなギーガー作品の中でも最高傑作でしょう。

3位
ガタカ


監督:アンドリュー・ニコル

出演:イーサン・ホーク/ユマ・サーマン/ジュード・ロウ

劣等生でじゅうぶんだ!by THE BLUE HERATS

イケメンだとか、運動神経とか、IQだとか、生まれながらにして神様から一物も二物も与えられている人もいれば、俺ってなんでこんなにダメなんだろうって卑屈になってる人もいるでしょう。

多くの人は凡人なわけだから、もうちょっと頭が良ければなとか、モテモテの学生時代を過ごしたかったとか、考えたことがあるんじゃないでしょうか。本当は今、生きてるだけで奇跡なんですけどね(クサいけど本気で思ってます)。足りないものを嘆くよりも現状に満足し何かを目指せることに幸せを感じましょう。完璧な遺伝子が幸せなのではなく、夢に向う力を持つ遺伝子が幸せなのです。夢に向う力は誰からも与えられないし、奪われないのです。物悲しいけど生きる希望を考えさせてくれる良い映画です。

もう一つ言えるのは、イーサン・ホークもユマ・サーマンもジュード・ロウも超優良な遺伝子を持った「適格者」だってことです。キレイな顔立ちですよね。こんな顔に生まれたかったなんて思うなというほうがムリ。

2位
マトリックス


監督:アンディ・ウォシャウスキー/ラリー・ウォシャウスキー

出演:キアヌ・リーヴス/ローレンス・フィッシュバーン/キャリー=アン・モス

風呂敷は広げるときが楽しいもんです・・・。

何と言ってもキアヌ・リーブスがカッチョイイ!ジョジョみたいな動きのカンフーアクションもキマってるし、サングラスも似合ってますねー。タモリか浜田省吾かキアヌ・リーブスかってもんです。

人類は皆バーチャルな人生を生かされているという設定に当時大興奮したもんです。それにしてもバーチャルな世界なのに不幸な人生を歩まされてる人ってなんなんでしょうね。全員大富豪って設定でも良いじゃないですか。所詮プログラムでタダなんだし。

ともあれ、マトリックスの1作目を観たときはかなりの衝撃で続編が待ち遠しかったのを覚えています。当然2(リローデッド)も3(レボリューションズ)も劇場で観てパンフレットも買ったけど、結局オチがどうだったのかはよく覚えていません・・。その理由は推して知るべし・・・。

1位
スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望


監督:ジョージ・ルーカス

出演:マーク・ハミル/ハリソン・フォード/キャリー・フィッシャー

ベタでもかまわない。フォースと共にあらんことを!

いやー、多少捻りたかったんですけども、やっぱりスターウォーズを超えるSF映画は思い浮かびませんでした。細かく分けたらランキングの10作中7作がスターウォーズになってしまいそうなので、記念すべき第1作目にスターウォーズサーガを代表して第1位に輝いてもらいました。

もうなんか解説要りますか?文句ある人いますか?いないですね。スターウォーズを観ていない人は今すぐ観てほしいところです。その際、やはり議論になるのはエピソード4からみるかエピソード1から観るか問題ですね。ズバリ教えましょう。エピソード4から観て下さい。そうでないと「No!I am your father!」のスターウォーズ最大の衝撃が無くなってしまうからです。エピソード1から観た人はそこで「いや知ってるし」とシラけてしまうことでしょう。


こうしてみると、SFジャンルは暗い話が多いですね。科学技術が進歩したからといって人間は必ず幸せになれるとは限らないんですね。あんなこといいな、できたらいいなと空想している時が一番幸せであって、案外あんなことができちゃったら不幸になっちゃうこともあるということでしょう・・・。みなさんもオススメのSF映画があれば是非CHANNELCINEMA.COMで投票して下さい!

コメントを残す