サポーターとファン

1泊2日の素潜り漁旅行から16時頃帰ってきてヘトヘトだったけど、悩んだ挙句に19時キックオフのセレッソ大阪対浦和レッズを観るべく長居に向かいました。数少ない関西でのレッズ戦というのに加えて、ベルギーへの電撃移籍が決まった遠藤航の国内ラストマッチというのが疲れた体を長居に向かわせました。
今日書きたかったのは試合のことじゃないので試合はさらっといきます。試合は前半にCKから失点したレッズが後半にCKで追いつくという試合でした。最近流れからなかなか点が取れてないけど、セットプレーで得点できてるのは悪いことじゃないと思います。新しい外国人ファブリシオも遠目から強い枠内シュートを打てるので良い変化をもたらしてくれる気がします。

遠藤航の国内ラストマッチ

書きたかったのは、観戦スタイルです。「サポーター」という呼び方を定着させたのは川淵三郎さんをはじめとするJリーグ創設に携わった人たちだと思います。野球のような「ファン」ではなく、一緒にチームを支えていくという意味が込められているんだと思います。その川淵さんたちの思いを一番体現できているのが浦和レッズサポーターだと思います。彼らのチームを支える気持ちは本当に強い。
今日もそういうことを良くも悪くも思い知らされたのでそれを書きます。
長居で見るときは大抵一番安いアウェイサポーター席で観るのですが今日もそこです。はい「サポーター」席です。もっとも熱いスタイルで応援する人たちが集まる場所。もちろんぎゅうぎゅうにはならないので、ゆっくり観戦する人もいます。僕は声は出すけど立って応援するほどではありません。なのでいわゆる爆心地と1本通路を隔てた区域に座りました。そのエリアでも最初は数人の方が立っていたのですが、試合前にコアなサポーターの方に
「今日は人が少ないから集まって応援しませんか?」
とスカウトされて爆心地に移られたので、ますます熱い人とまったりな人の区分けが進んで、僕の座っているエリアは全員座って観戦しています。
0−1で折り返したハーフタイム。僕は疲れて家に残った奥さんにLINEして、その流れでそのままスマホを見ていました。
すると熱いサポーターがこちらの区域に呼びかけました。
「この区域の皆さん!試合中にスマホや一眼レフを覗き込んでいる方がいますが、こっち(ピッチの方)を観てください!僕らはあのチームを倒さないといけないんです。手拍子だけでもお願いします!」
確かにその通り。言い訳するわけじゃないけど僕はさすがに試合中にスマホは見ない。でも今まさにスマホを見ていたので自分が叱られているようで気まずい。自然発生的に拍手が起こる。立っての応援こそしないとはいえ、ほぼ全員ユニホーム姿でそこそこ熱い人たちの集まりだからみんな共感するものがあったと思います。
ということで前半よりもやや声を出して応援した後半についにレッズが同点に追いつく。どっかん大喜び。僕の区域の人たちも当然ひとしきり喜びます。その喜びの最中に大きな声でチャントが始まる。するとさっきの熱いサポーターとは別の40代くらいの男性サポーターがこちらの区域のぬるさに腹が立ったのか、
「もっと声を出せよ、おらあ!」と怒鳴りつけてきました。
おおこわ・・。とビビっているとさらにその隣の50代くらいのおっちゃんサポーターが僕の数列前の20代くらいの女性二人組をもの凄い勢いで罵倒し始めました。叫んでる内容はわからなかったけど、まあもっと応援しろってことなんでしょう。
かなり興奮しちゃっていたので、これは止めないとやばいかなと思った時に、最初に怒鳴った男性がそのおっちゃんを止めて二人は応援に戻って行きました・・。

いや、もうほんとびっくり。自分の応援するチームのゴールシーンって最高に嬉しい瞬間じゃないですか。しかも目の前のゴールで同点弾ですよ。素直にフツーは笑顔でしょ?そんな中で怒り狂ってるってどういう心境なんだろ。周りなんか気にせずもっと自分の感情にだけ向き合ったらどうだ。そりゃあまだ勝ち越してないけど、ゴールの瞬間すら喜べなかったらサッカー観戦の一体どこで喜ぶんだろう。自分達の声援で選手を勇気づけるんだという意気込みは素晴らしい。でも義務になったらいかん。サッカーは自由で楽しいもの。僕が今日ここにきたのは遠藤を送り出したいとか、レッズを応援したいとかそういう気持ちもあるけど、まずは自分が楽しみたいから。何よりも優先したいのは自分の気持ち。自分が楽しみたいからお金を払って京都から大阪までわざわざ来てる。楽しいから応援もする。僕がレッズを支えるんだなんて思ったことは一度もないです。僕はレッズに楽しませてもらう立場。支えてなんかいない(結果的にお金を落としたらそれが支援になることはあるんだろうけど)。
そうじゃない熱いサポーターがたくさんいるのはもちろん理解しているし、彼らの迫力のある応援がスタジアムをいい雰囲気にしてるし、選手の後押しにもなっているでしょう。
でもその人たちは自分がそうしたいんですよね?やらされてるんじゃないですよね?義務感を感じてやってるんじゃないですよね?さすがに立って応援する区域に入り込んでいって座ってる人がいたら
「座るならどっか行け、ここにいるなら立って応援しろ」
ってことでいいと思うけど、試合前にしっかり区分されてるじゃないですか。明らかに座って観戦するスタイルの人、しかも若い女性を恫喝するってなんなんだ?
「俺はこんなに頑張ってるのにお前は何だ?」
ってことだと察するけど、あなたが頑張るのも、女性が座るのも自由だって思うんですよね。
ゴール直後の一番幸せな時間帯にいやーな気持ちになりました。

でも救いだったのはハーフタイムに僕らを叱咤?したサポーターの方が試合後にその女性二人組に「さっきのは気にしないで」と声をかけていたことです。あの人は僕らへの声かけも含めて本当に立派だった。
誤解のないように改めて書きますが、浦和レッズサポーター全体を批判するつもりはないです。一部のサポーターの人たちにもっとサッカーを楽しんでほしいなあと思ったので書きました。「ファン」要素がもうちょっとあってもいいんじゃないかなと。
ま、余計なお世話だと思いますが。少なくとも他の人に無理強いすることがあったらいかんでしょう。
ちなみに僕は川淵さんを尊敬してますが、自分のことをレッズサポーターとは名乗りません。レッズのファンと言ってます。

試合後に遠藤がゴール裏に挨拶に来ました。レッズサポーターからは大きな声援と遠藤のチャント。そして最後にはセレッソのサポーターからも遠藤コール。そうだよなあ。僕らは自分のチームが好きである前に、サッカーが好きなはずなんだよな。試合が終わったら相手チームを讃える気持ちがあってもいいと思う。そうしないのももちろん自由だけど。

ということで遠藤、ベルギーでも頑張ってね。

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