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本の感想

バッテリー4

あさのあつこ著「バッテリー4」の感想

4巻はスランプ編。とある出来事から巧と豪のバッテリーがスランプに陥るって話。スランプって言葉は単に不調という意味だけじゃなくて、その道を極めた人が陥る不調というニュアンスを感じるけど、まさにそれ。小学校を卒業したばかりの二人だけども、もはや部活の枠を超えて野球道ともいえるくらいストイック。失投とか敗戦とかの次元じゃないんです。これをスランプというんですねえ。
とりあえず光は見えてきたけどもその後の展開は5巻へ持ち越し。果たしてあと2冊で物語はしっかり完結するのか?かなり心配になってきた。投げっ放しにしてあとは読者のご想像にお任せしますなんてのは嫌だぞ。
文中でイイ台詞があったのでメモ。
野球部顧問オトムライのお言葉
「ガキにはガキにしかできんことがある。そしてな、大人にしかできんこともあるんじゃ。覚えとくんだな」
ハイ、よく覚えておきます。物事を知ってしまうと躊躇して出来ないこともあるし、物事を知らないと出来ないこともあるってことだな。突っ走る力を持ち続けたいもんです。STAY GOLD!!(by Stevie Wonder)
巻末のオマケには巧の三歳の頃を描いた書き下ろし短編が収録されてる。タクミ・ライジングあるいはバッテリーエピソード1。巧がいかにしてベースボールマシーンと化したのかが明らかになるのかと楽しみだったんだけども、巧は三歳で既に普通じゃなかったみたい。初めてボールを握った瞬間から野球の神様に見初められたらしい。巧を野球の申し子にしたエピソードは特になし。ちょっとガッカリ。生まれながらにしてダースベイダーだったてな具合。

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