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本の感想

陽気なギャングが地球を回す

伊坂幸太郎著「陽気なギャングが地球を回す」の感想

伊坂幸太郎著「陽気なギャングが地球を回す」を読んだ。
これまで読んだ、グラスホッパーやラッシュライフと比べると物語のトリックとかどんでん返しっぷりはやや物足りないんだけど、テンポ良いスピーディーな展開に先が気になってどんどん読んじゃう。
まだ伊坂作品を読んで3作目だけど、この作品で初めて主人公(達)に好感を持った。応援したくなる人達。タイトルの通り主人公はギャング団なわけだけども、凶悪犯ではなくてルパン3世みたいなスマートで面白いギャング団。
緻密に練られた計画を立ててエレガントに強盗するのがカッコいい。
金に困って強盗するのではなく、ある種刺激を求めて強盗してるんじゃないか?
ギャング団の一人の響野の口ぐせの
「ロマンはどこだ?」
にもあるように、この主人公4人にとって強盗はロマンなんだな。
金よりもロマンを求める銀行強盗。カッコいいねえ。
損得勘定ばっかりで動くでしょ、最近の世の中。安いとか速いとか、効率がいいとか。
目的さえ達成出来ればなんでもイイみたいな。
そりゃーそういうのも大事だけども、もっとカッコイイとか美しいとかワクワクするとか、なんか上手く言えないけど、そーいうの大事にしたいよね。

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