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映画の感想

男はつらいよ48作品ついに完結

2005年の夏から見始めた「男はつらいよシリーズ」。
ついに最終作48作目を見終わった。
3年以上かかってコンプした作品が終わってしまうのは、かなり寂しかった。そして寅さんはもうこの世にいないっていうのも悲しい。
この間の夏に行った加計呂麻島が舞台でこれまた懐かしかったな。
山田洋次監督の中では、今も寅さんとリリーさんは加計呂麻島に住んでることになっているらしい。渥美清さんの命日には加計呂麻島に山田監督がお線香をあげにくるとか。
49作目は「寅次郎 花遍路」っていうタイトルまで決まっていたらしいから、渥美清さんが急逝してしまった為に最後の作品となったわけだけども、実に完結編っぽい仕上がり。
偶然とはいえ最終作のマドンナがリリーさんでほんとに良かった。
リリーさんを送っていくシーンはこれまでのパターンとは、はっきり異なってる。
「男が女を送るって言う場合にはな、その女の家の玄関まで送るっていうことよ。」
・・・最高です。
寅さんは最高に格好つけだから、自分の美学を貫く。だからいつも引き際が異常に早い。だけど今回は違う。それでいて美学は貫いてる。
いつも寅さんのあきらめの早さがもどかしかったけど、今回は嬉しかったなあ。それでいて寅さんが見苦しくない。
47回も同じパータンを見てきたからこそいつもと違うこの展開に、より一層感動したんだろうな。
さくらさんが寅さんを説得するシーンも泣けたあ。
「男はつらいよ」は日本人が失っちゃいけないものをたくさん教えてくれます。グローバル社会において求められているのは欧米化することじゃない。グローバル化した世の中だからこそ、日本人の良さをしっかり持つってことが大事なんだわな。
日本人の素晴らしさ。色々あるけど寅さんが教えてくれた日本人の良いところは、結果じゃなくて内容や過程を大切にするってことじゃないかな。自分の美学やポリシーを曲げてまで結果を求めることはしないってこと。
釣りバカシリーズも凄く好きだけどね、こういう心をジーンとさせてくれるところは男はつらいよの方が一枚上手だな。
僕の生き方に大きな影響を与えてくれました。
寅さん3年間ホントにありがとう。