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本の感想

小林紀晴著「だからこそ、自分にフェアでならなければならない。」

山登りには全く興味がないけど、梅田までいく用事があった時に電車で読もうと思って買った本です。
タイトルになんとなく惹かれました。
この本は日本人で初めて世界の8000m峰14座全てを制覇した登山家竹内洋岳さんに著者がインタビューした本です。
14座という言葉は初耳だったし全く未知の登山の世界を知ることが出来て、会社の登山好きの人と話が弾んだりしたことは良かったけど、本としてはあんまり面白くなかったかな。
インタビューアーが、
「竹内さんにXXのことを聞こうと思ったけどやめた。おそらくその答えは△△だと思ったからだ」
みたいな自己完結が多いように思いました。
多分この本を読む人は、竹内さんに興味を持って読む人が多いと思う。多くの読み手はインタビューアーが勝手に結論を出すのではなく、ちゃんと竹内さんに聞いて欲しいと思うんじゃないかな。
あるいは、本当に聞く程のことでもないようなしょうもない質問なのかもしれない。それであれば、そんな事よりも他のことを聞いてくれって思うるのかもしれない。
登山家でもないし、竹内さんのことも知らなかったからその辺の感覚はよく分からないけど、
インタビューアーは聞こうと思ってやめたなんてことを書くんじゃなくて、これは絶対に聞くべしということを聞いて書くべきじゃないかなあ。
ということで、多分竹内さんは本当に凄い人なんだろうけど、その素晴らしさはあんまり伝わってきませんでした。
日本人で初めて14座を制覇出来たのはなぜか?とか14座を制覇してどうなったのか?みたいなところについて自分なりの意見を書いたら良いんじゃないかと思います。
でも、これはあくまで登山に興味がない人間の感想です。登山愛好家が読んだらたまらない本かもしれないですね。
ともあれ、繰り返しになるけど全く未知の世界を知ることが出来たのは良かったです.